研究課題/領域番号 |
17K15937
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
境 浩康 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (40738259)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 非アルコール性脂肪肝炎 / NASH / 肝細胞癌 / レチノイド / 核内受容体 / RXRα / 肝化学発癌 / レチノイド核内受容体 / RXRα受容体 / 感発癌 / メタボリック症候群 / マウスモデル / 肝発癌 / 肝癌 / レチノイド受容体 |
研究成果の概要 |
リン酸化RXRαが肝発癌に及ぼす影響についてRXRα遺伝子改変マウスを用いて検討を行った。この遺伝子改変マウスは肝発癌剤であるDiethylnitrosamine投与に対して、対象マウスと比較して有意な肝腫瘍形成を認めた。また、この肝腫瘍ではPCNA陽性細胞が有意に増加し、細胞周期調節因子であるcyclin D1遺伝子/蛋白発現の増加も認めた。さらに、cyclin D1の発現調節に関わるβ-catenin蛋白の増加も確認された。以上の結果から、リン酸化RXRαはβ-catenin/cyclin D1を介した増殖シグナルを亢進させることでin vivoの肝化学発癌に関与する事が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝癌は本邦において癌死亡率の上位を占める悪性疾患であり、早期診断・治療のみならず、積極的な介入による発癌予防を含めた包括的な対策が求められている。特に、近年では肥満や脂肪肝を背景としたNASH肝癌が増加しており、その詳細な病態解明と有効な肝癌治療法(薬)の開発、及び、臨床への応用は緊急の課題となっている。 現時点でNASH肝発癌モデルの確立には至っていないが、本研究を通して、リン酸化RXRα受容体がin vivoの病態(DEN肝発癌・耐糖能異常)に関与することが明らかになった。今回、in vivoでのエビデンスが示せたことは、「ヒト創薬への応用」を目指す上での大きな一歩となる成果であった。
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