研究課題/領域番号 |
17K15938
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
恵荘 裕嗣 京都大学, 医学研究科, 医員 (60760585)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 肝細胞癌 / DNA修復 / microRNA / 慢性肝炎 / 肝硬変 / 肝発癌 |
研究成果の概要 |
肝細胞癌は慢性肝炎~肝硬変を背景に発生することが知られているが、炎症からの肝発癌メカニズムは未だ十分明らかではない。本研究では、炎症により肝細胞に惹起されるDNA修復異常が肝発癌に果たす役割・機序を明らかにすることを目的とした。 まず肝培養細胞に対して各種炎症性サイトカイン刺激を行いDNA修復関連遺伝子の発現変化を解析したところ、塩基除去修復に重要なUNGの遺伝子発現が低下していた。さらに、ヒト慢性肝炎および肝硬変の臨床検体においても同様にUNGの遺伝子発現が有意に低下していた。また、UNG mRNAの発現制御には炎症に伴うmicroRNA-18aの発現亢進が関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝細胞癌は臨床的に慢性肝炎~肝硬変を背景に発生することは広く知られているが、その発癌機序については未だ十分明らかではなかった。我々は以前、炎症によるDNA編集酵素の異所性発現による変異の導入・蓄積が肝発癌に寄与していることを明らかにしたが、本研究ではさらに、炎症により惹起されるDNA修復システムの異常により、遺伝子変異が蓄積されやすい状況になっている可能性が示唆された。本研究成果は、慢性肝炎からの肝発癌のみならず、他臓器における炎症発癌メカニズムのさらなる解明および治療戦略研究に繋がる可能性があるものと考えられる。
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