研究課題/領域番号 |
17K15944
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
吉井 俊輔 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (90771882)
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研究協力者 |
林 義人
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 大腸癌 / エクソソーム / 癌微小環境 / 癌関連線維芽細胞 / 下部消化管学 |
研究成果の概要 |
癌間質の線維芽細胞は正常組織の線維芽細胞と異なり、腫瘍増大を多面的に促進するが、その成因は十分に解明されていない。本研究ではp53野生型大腸癌細胞のp53機能欠損により線維芽細胞共在下の腫瘍増大が促進すること、またその腫瘍増大にエクソソームが関わることを示した。さらに、p53野生型大腸癌細胞由来とp53機能欠損大腸癌細胞由来のエクソソーム中マイクロRNA発現を比較した結果、癌細胞のp53機能欠損によりエクソソーム中のマイクロRNA発現が変化し、発現上昇したマイクロRNAによって線維芽細胞のp53発現が抑制されることを示した。これらの結果について学会発表を行い、英文学術誌に投稿中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
線維芽細胞は癌微小環境の中で腫瘍増大に中心的な役割を果たしており、なかでもp53遺伝子の抑制された線維芽細胞はより腫瘍増大に促進的な作用を有することが報告されている。今回、癌微小環境における線維芽細胞p53抑制機序として癌細胞由来エクソソーム中のいくつかのマイクロRNAが関わる可能性を見出した。これらのマイクロRNAの特異的阻害剤を導入することにより線維芽細胞のp53遺伝子発現がin vitroで回復する結果も得た。今後、これらのマイクロRNAが新規治療標的となりうる可能性が考えられる。
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