研究課題
若手研究(B)
REIC/Dkk-3遺伝子（以下REIC）は、癌細胞において発現が低下しており、REICを癌に強制的に発現させることで細胞死を誘導する。REICを用いた遺伝子治療は、前立腺癌、悪性中皮腫、肝癌についてはすでに臨床試験が開始されている。その他の癌腫についても研究が進行中であり、本研究では胆道癌、膵癌と、抗癌剤耐性を獲得した癌細胞に対するREICの効果を検証し、いずれにおいても他の癌と同様に癌細胞死を誘導することが確認された。
膵癌、胆道癌および抗癌剤耐性をもった癌に対する新たな治療法として、REIC遺伝子治療が有用である可能性を示した。すでに泌尿器癌、悪性中皮腫、肝癌に対する臨床試験が進行中であり、本研究の成果をもとにさらに対象とする癌腫が拡大されることが期待される。難治癌として知られる膵癌、胆道癌における新規治療法として期待され、その学術的意義、社会的意義は大きいと考える。
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