研究課題/領域番号 |
17K15988
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
渡邉 綾 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (10647887)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | Arid5b / 腫瘍関連マクロファージ / マクロファージ特異的Arid5bノックアウト / 血管新生 / 網羅的遺伝子発現検索 / 次世代シーケンサー / クロマチン免疫沈降 / ルシフェラーゼレポーターアッセイ / LL/2腫瘍細胞皮下移植 / 新生血管の成熟化 / フローサイトメーター / 分子血管学 |
研究成果の概要 |
マクロファージ特異的Arid5bノックアウトマウスの皮下に移植したLL/2腫瘍は野生型に比べ腫瘍径が大きく、腫瘍内新生血管は血管径が小さく蛇行が軽度であり、より成熟した血管の様相を呈していた。腫瘍より分離した腫瘍関連マクロファージの免疫細胞における割合は野生型と比較し有意差は認めなかったが、網羅的遺伝子発現検索を行った結果、血管新生に関する遺伝子群で野生型に比較し有意な低下を認めた。ChIPシーケンスではArid5b蛋白のcFosプロモータ領域への結合を認め、cFosのプロモーター領域にあるAP-1配列およびArid5bの直接結合をルシフェラーゼレポーターアッセイにより確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦における死因の第一位は悪性新生物(平成30年、27.4%)、第二位は心疾患(同15.3%)であり、第四位の脳血管疾患(同7.9%)と合わせると血管疾患と悪性腫瘍とで半数以上を占める。虚血性疾患や悪性腫瘍の病態において血管新生・血管網の発達、腫瘍免疫は重要な因子であり、これらを治療のターゲットとした抗Vegf薬、抗PD-L1・PD-1抗体などが広く知られている。本研究によりマクロファージにおけるArid5bが血管新生を制御する遺伝子の調整に関与していることが明らかになり、Arid5bが新しい治療ストラテジーのターゲットとなり得ることが示された。
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