研究課題/領域番号 |
17K15990
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
循環器内科学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安部 元 東京大学, 医学部附属病院, 登録研究員 (50746576)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 心線維化 / 心不全 / マクロファージ |
研究成果の概要 |
本研究は、マクロファージ由来の心線維芽細胞活性化制御因子を同定し、心線維化に対する新たな治療法開発への一助とすることを目的としている。 心線維化は心不全の独立した予後不良因子であるが、心収縮不全と異なり、心線維化を主な原因とする心拡張不全に対する有効な治療法は存在せず臨床的に大き な問題となっている。マクロファージ特異的低酸素誘導因子1α欠失マウスを用い、心線維化におけるマクロファージの役割について解析を行った。その解析からM1マクロファージがHIF-1α依存的に分泌する炎症性サイトカインが線維芽細胞活性化を抑制することを確認した。この知見は論文の形で報告することが決定し現在印刷中である。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国で増加傾向を示す慢性心不全患者に対する治療はこの20年間で大きな進歩を遂げている。特に心臓収縮能が低下したことにより生じる心不全には心筋保護作用を有する薬剤により大幅に改善してきた。しかし、心不全には心筋収縮能低下を原因とするものに加えて心線維化により心臓の拡張能が障害されることを原因とする病態が存在することが明らかとなっている。心臓拡張障害は独立した生命予後増悪因子であるにも関わらず現在でも有効な治療法はなくその生命予後はほとんど改善していない。 本研究において我々が明らかにした知見は、心臓線維芽細胞活性化を抑制することで心線維化に対する新たな治療法開発への一助となる可能性がある。
|