研究課題/領域番号 |
17K16044
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
渡辺 知志 金沢大学, 附属病院, 医員 (60772960)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2018-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2017年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 閉塞性細気管支炎 / 増殖因子 / 血小板由来増殖因子 / 新生血管 / ニンテダニブ |
研究実績の概要 |
閉塞性細気管支炎(Bronchiolitis Obliterans; BO)は細気管支周囲の線維性狭窄や閉塞を引き起こす、原因不明の難治性疾患である。我々は、BOにおける増殖因子の役割に注目してきた。血小板由来増殖因子(PDGF)以外にも様々な増殖因子が気道閉塞の悪化に関与すると仮定し、以下の研究を行った。 マウスBOモデルを用いて、PDGF受容体阻害薬(imatinib)の投与下における増殖因子の変化を検討した。具体的には、異所性気管移植によるマウスBOモデルに対し、生食を加えた群(control群)とimatinibを加えた群(imatinib群)を作製し、移植後28日目に移植気管を摘出した。移植気管よりmRNAを抽出し、マイクロアレイを用いて両群の遺伝子発現解析を行った。Contorol群と比較してimatinib群で2倍以上発現が減少した遺伝子群に関してGO解析を施行したところ、collagen degradationが最も上位であった。これはimatinibによる抗線維化作用を示しており、妥当な結果であった。さらに増殖因子に関連した遺伝子群に注目したところ、興味深いことにcontrol群に比べてimatinib群でvegfa、vegfc、fgfr1の遺伝子発現が増加していた。これらは血管新生に関与する増殖因子である。病理学的にも気道周囲に異常な血管増生を認めたことから、VEGFやFGFはBOの治療標的となる可能性がある。 今後はBOにおけるVEGFやFGFの役割を明らかにするとともに、PDGF、VEGF、FGF受容体チロシンキナーゼ阻害薬のBOモデルに対する有効性を検討する予定である。
|