研究課題/領域番号 |
17K16050
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
松尾 顕 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 研究員 (50735074)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 運命転換 / 幹細胞 / 肺癌 / 直接運命転換 / 発生医学 / 肺腺癌 |
研究成果の概要 |
肺腺癌の分子標的治療後再発機序に、肺腺癌から小細胞癌への組織型転換が知られているが、その分子機構は十分に解明されていない。本研究において、Hes1の不活性化が、肺腺癌の起源細胞の一つであるClub細胞から小細胞癌の起源細胞である神経内分泌細胞への運命転換を制御することを示した。細胞系譜解析により、Club細胞は神経内分泌細胞へ分化していた。しかし、Club細胞の神経内分泌細胞への分化能は、発生を経て失われた。発生期と成体期のHes1不活性化Club細胞は、神経内分泌細胞へ分化していた。これらの結果は、Hes1不活性化が、Club細胞から神経内分泌細胞への運命転換を制御することを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子標的薬耐性獲得機構の一つとして、腺癌が小細胞癌に転換する症例が報告されており、その転換機構は不明な点が大きかった。今回、本研究において、肺腺癌の起源細胞の1つであるClub細胞から神経内分泌細胞への運命転換にHes1の不活性化が関与していることが明らかになった。本研究の知見は、恒常性及び癌におけるClub細胞の直接運命転換の理解及び組織型転換癌(耐性獲得癌)に対する新たな分子標的薬開発の基盤となる。さらに、組織型転換癌及び混合型癌における異なる組織型癌を生み出す癌起源細胞の分子機構解明へ貢献できる。
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