研究課題/領域番号 |
17K16059
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
眞鍋 維志 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (30793054)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | チロシンキナーゼ / 間質性肺炎 / 肺癌 / IGF1受容体 |
研究実績の概要 |
当グループの肺癌手術検体を用いたバイオバンク(新鮮凍結標本)から間質性肺炎合併肺癌10例、非合併肺癌10例を選択し、それぞれの非癌部と癌部の蛋白抽出を行った。その後、チロシンキナーゼ受容体アレイを用いて活性化している受容体の検索を網羅的に行った。その結果、有意に正常肺・間質性肺炎群でIGF1R受容体が活性化(リン酸化)していることが再現性をもって確認された。先行研究では正常肺と癌部のリン酸化IGF1Rを比較した報告はなく、興味深い結果が得られた。また、先行研究では癌において有意にtotal IGF1Rが上昇することが報告されているが、今回の実験から正常肺と比較して癌部ではリン酸化は上昇していない可能性が示唆された。IGF1R阻害薬は悪性腫瘍に対して抗腫瘍効果をもつことが期待され既に50種類以上開発されている。しかし、それを用いた臨床試験では期待されたほどの結果が得られておらず、治療に際しては何かしらの患者選定基準が必要であると考えられている。当初、本研究では肺癌と間質炎肺炎の共通の活性化受容体を検索することであったが、有意な結果が得られなかった。しかし、今回得られた結果からIGF1Rの生理的役割の詳細、またはIGF1R阻害薬を用いる際の患者選定基準を特定出来る可能性がある。
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