研究課題/領域番号 |
17K16095
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
中村 俊文 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 共同研究員 (10594583)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ミネラルコルチコイド受容体(MR) / 高血圧 / 食塩感受性 |
研究成果の概要 |
腸管上皮特異的なミネラルコルチコイド受容体(MR)欠損マウス(腸MR-KO)では便中Na排泄の増加と尿中Na排泄の抑制が見られた。対照的に尿細管特異的なMR欠損マウスでは尿中Na排泄が増加する一方で便中Na排泄が抑制されており、腸MR・腎MRのそれぞれが生体のNa恒常性に深く関与し、相補的に機能していることが示された。また、Controlマウスへの高脂肪食負荷では通常食に比較し体重・血圧・尿中アルブミン・MR標的遺伝子発現の増加が見られ、腸MR-KOではその増加が抑制される傾向にあった。本研究から、腸MRがNa恒常性のみならず代謝機能や臓器障害にまで広く関与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MR拮抗薬による心不全患者の生命予後改善効果が複数の大規模臨床研究で示されたことで、近年は様々な臓器における組織特異的MR機能の解析が行われている。本研究では腸MR-KOマウスを用いた機能解析により、これまでに未解明であった腸MRの多面的な機能を見出しつつある。この腸MRと相補的な関係にある腎MR機能との対比を通して、腸MR・腎MRの病態的役割を解明し、MRを介した代謝障害・臓器障害に対する新たな治療的アプローチの開発につながるものと期待される。
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