研究課題/領域番号 |
17K16106
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
田口 顕正 久留米大学, 医学部, 助教 (10647738)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | ループス腎炎 / RAGEアプタマー / 尿細管障害 / pristane / RAGE / 腎線維化 / エンドサイトーシス / RAGE-DNAアプタマー / ワイヤーループ病変 |
研究成果の概要 |
SLEモデルマウスであるMRL-lprマウスにおいて尿中RAGE排泄が増加し、尿細管障害マーカーである尿中NAG値と正相関する。RAGEをターゲットとした治療がループス腎炎に効果があるか検討するためRAGEに対するアンタゴニストであるRAGEアプタマーを作成し、8週間の持続投与を行った。その結果、血漿BUNの改善、血漿IgG値低下・血漿C3値増加と腎機能の改善とともにSLE病勢の抑制が認められた。組織学的には半月体形成・ワイヤーループ病変形成が抑制され、炎症性サイトカイン産生が有意に抑制されていた。以上よりRAGEをターゲットとした治療法がループス腎炎の新たな治療戦略になる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
成人SLE患者の約60%でループス腎炎を発症し、LN症例の約25%が発症後10年以内に末期腎不全に至る。加えてステロイド抵抗性LNや長期ステロイド内服による重篤な副作用の存在を考慮すると、新たな治療戦略の創出が急務の課題である。我々はRAGEがSLEモデルマウスで過剰発現しループス腎炎の発症進展に関与していることを突き止めた。次世代分子標的薬であるRAGEアプタマーを作成しSLEモデルマウスで効果を検討した結果、腎機能保護効果が認められ、今後のSLE治療に新たなオプションをもたらすことができると考えられる。
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