研究課題/領域番号 |
17K16124
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
渡邉 充 九州大学, 病院, 助教 (30748009)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 多発性硬化症 / 視神経脊髄炎関連疾患 / Balo病 / グルコース担体 / アストロサイト / ミクログリア / GFAP / ニューロフィラメント / 視神経脊髄炎 / グリア細胞 / 乳酸担体 / 軸索障害 / バイオマーカー / 中枢神経脱髄疾患 / 脱髄疾患 |
研究成果の概要 |
同心円病変が特徴のBalo病患者剖検脳では、グルコース担体の1つGLUT5陽性細胞をTMEM119と同様、急性期活動性病変である最外層に多く認めた。これよりGLUT5はレジデントミクログリアで発現し、急性期脱髄病変に関与すると考えられた。 オリゴデンドロサイト特異的コネキシン47ノックアウトにより多発性硬化症モデルマウスが重症化した。また視神経脊髄炎関連疾患ではアストロサイト由来のGFAP濃度が血中で高く、ニューロフィラメント濃度高値が再発後も持続した。アストロサイトからのエネルギー供給障害が神経障害の遷延に寄与すると考えられ、これらは神経・グリア細胞の機能的連絡の重要性を示すものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中枢神経脱髄疾患において、コネキシン蛋白やグルコース担体、乳酸担体などの発現が変化していることから、神経細胞やグリア同士の機能的連絡障害(グリアシンシチウムの破綻)が病態に関与していることを提唱し、今回コネキシンの障害により多発性硬化症モデルが悪化すること、アストロサイト障害により軸索障害が遷延する可能性を示した。中枢神経系脱髄性疾患を理解するうえで、免疫細胞や一つの中枢神経系の細胞のみに注目するのでは不十分であり、様々な細胞が相互につながりをもっていることを踏まえて病態を評価することが重要である。
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