研究課題/領域番号 |
17K16140
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
菊池 司 群馬大学, 生体調節研究所, 研究員 (40739009)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | グルカゴン / Sirt1 |
研究成果の概要 |
Sirt1は膵β細胞においてインスリン分泌とβ細胞の分化増殖を調節することが知られている。一方、Sirt1の発現はβ細胞よりも膵α細胞で多いが、その生理機能は不明である。そこで本研究ではα細胞特異的Sirt1ノックアウト(KO)マウスを作製し、その解明を試みた。 KOマウスではα細胞量の増加が認められたが、低血糖時の血中グルカゴン濃度はむしろ低下していた。高インスリンクランプの結果、KOマウスでは低血糖誘導早期には血中グルカゴン濃度と内因性糖産生が低下し、低血糖誘導後期にはそれが逆転した。以上の解析結果より、Sirt1はα細胞の分化増殖を抑制する一方で、グルカゴン分泌を促進することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は生体内でエネルギーセンサー分子として機能するSirt1に着目し、糖尿病で見られるグルカゴン分泌異常との関連を調べた。 グルカゴン分泌細胞であるα細胞でSirt1を欠損させたマウスでは、低血糖時のグルカゴン分泌の障害が見られ、一方でα細胞量は増加した。これは糖尿病で見られるグルカゴン分泌異常と合致した結果であり、エネルギーセンサー分子Sirt1の発現低下がグルカゴン分泌異常の原因の一つであることが示唆された。この研究成果はグルカゴン分泌異常の治療薬開発につながる可能性もあり、社会的意義は大きいと考えられる。
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