研究課題/領域番号 |
17K16141
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
戸田 郷太郎 東京大学, 医学部附属病院, 特任臨床医 (30780332)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 食後糖代謝 / 免疫 / サイトカイン / 肝糖新生 / 食後糖代謝調節 / 腸内細菌叢 / 発現調節 / インスリン / LPS / 代謝 / 環境 |
研究成果の概要 |
私たちはLPSの食後の血中濃度上昇が果たす役割を明らかにしたいと考えた。LPSが誘導するサイトカインの中では、食後にIL-10の門脈内濃度が上昇しており、肝臓でIL-10が膵臓由来のインスリンと共に摂食による糖新生遺伝子を抑制していることが分かった。また骨髄系細胞でのLPSシグナル、インスリン受容体-Akt-mTORシグナルが食後の糖新生遺伝子発現の抑制、マクロファージでのIL-10誘導に必須であった。今回の検討結果から食後に増強する腸内細菌由来のLPS、膵臓由来のインスリンがマクロファージでIL-10を誘導し、インスリンと協働して肝臓で食後糖代謝恒常性を維持すると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
免疫細胞が肥満状態で炎症を引き起こすことにより肥満を増悪させることは数多く報告されてきたが、本研究では正常な状態で免疫が食後の代謝を調節するプロセスを明らかにした。肥満の形成ではこの正常な機能が破綻することにより組織マクロファージでのIL-10欠乏が生じると考えられる。今後の検討によりその過程の詳細が明らかになれば、肥満・インスリン抵抗性に対する新たな治療ターゲットとなることが期待される。
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