研究課題
若手研究(B)
ATPクエン酸リアーゼ (ACLY)は、アセチルCoA生成酵素で脂肪酸合成に関与している。今までの研究で、ポリアミン調節因子アンチザイム (AZ) がACLYと結合して活性を増強させ、アセチルCoA生成を増加させることを明らかにした。本研究では、ACLYのポリアミン代謝系に対する作用を調べ、脂肪酸代謝との相互作用について検討した。ACLYが脂肪酸合成系に利用されるだけでなく、ポリアミンのアセチル化にも消費されていることが分かり、両代謝系が密接に関与していることを示唆した。
日本人の肥満者(BMI≧25)の割合は、男性 30.7%、女性 21.9% (平成30年度国民健康・栄養調査結果)とされ、肥満は糖尿病・高血圧・脂質異常症と同様に、改善を必要とする生活習慣病であり、効果的な抑制策が必要とされている。そのため、肥満メカニズムの解明は重要であり、本研究により明らかとなった新たな機能から、ACLYを分子標的とする脂肪酸合成系とポリアミン代謝系の両方に影響を及ぼす物質の検索をすることで、今後の肥満の予防法・治療法への応用が期待される。
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Human Cell
巻: -
Scientific Reports
巻: 8 号: 1 ページ: 3005-3005
10.1038/s41598-018-21189-0