研究課題
若手研究(B)
本研究は下垂体を中心とした自己免疫性内分泌疾患の発症メカニズムの解明と臨床応用を目指し、新規症例の解析から診断・治療への臨床応用の基盤確立が目的である。腫瘍に合併し下垂体機能低下症を起こした症例を解析し、腫瘍随伴症候群っとしての新たな下垂体機能低下症の提唱を行った。また、下垂体に特異的に存在する転写因子"PIT-1"に対する自己抗体を有する症候群(抗PIT-1抗体症候群)についてPIT-1陽性細胞の解析を行い、PIT-1抗原がMHC classIと共に細胞表面に提示されていることを示した。また、IgG4関連疾患の代表である自己免疫性膵炎における下垂体炎の頻度について臨床研究を行った。
下垂体前葉機能低下症ならびに後葉が障害される下垂体性ADH分泌異常症はいずれも厚生労働省の難病に指定されており、これらの病態・病因の解明ならび診断・治療方法の確立は社会的なニーズも高い領域である。今回の研究結果は新たな病態・病因の提唱に繋がる内容で有るものと考える。今後の下垂体機能低下症症例における診断時に潜在的な腫瘍の存在を疑う必要があることが明らかになった。加えて、近年報告が増加しているIgG4関連疾患症例内に下垂体機能低下症が潜在的に存在することを示唆する結果はIgG4関連疾患症例診療中に下垂体機能への配慮が必要なことを示すことに繋がった。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件)
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