研究課題/領域番号 |
17K16179
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
池田 翔 秋田大学, 医学部附属病院, 医員 (20791495)
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研究協力者 |
田川 博之
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 多発性骨髄腫 / microRNA / HDAC阻害薬 |
研究成果の概要 |
多発性骨髄腫の新規治療薬であるHDAC阻害剤パノビノスタットの標的遺伝子解明と感受性患者の層別化を目指して研究を行った。網羅的microRNA発現解析によりHDAC阻害薬によって共通して発現が上昇するmicroRNA-188に着目し、その標的はIL-6レセプターであることがわかった。 HDAC阻害薬は腫瘍抑制的microRNAの発現を回復させることで骨髄腫細胞の生存を阻害する可能性があると考えられた。さらに、腫瘍の生存がIL-6に依存している場合HDAC阻害薬の効果が高いと考えられ、今後患者検体と臨床データを検討する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多発性骨髄腫は悪性の血液腫瘍であり、次々と新規薬剤が登場し予後は延長しているものの、やがて新規薬剤へ抵抗性を獲得することや、新規薬剤に初めから耐性を示すクローンが存在することが認められる。HDAC阻害薬は近年骨髄腫に対し使用できるようになった、エピジェネティクスを標的とする新規薬剤であるが、その感受性は患者により大きく差異が認められる。HDAC阻害薬の標的microRNAや遺伝子を検討することで、HDAC阻害薬感受性患者の抽出ができる可能性がある。今回の研究でHDAC阻害薬はIL-6経路を阻害する可能性があり、今後さらに研究を進める予定である。
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