研究課題
若手研究(B)
強皮症の免疫フェノタイプに基づき階層型クラスター解析を行ったところ、免疫フェノタイプ異常に乏しい群、制御性T細胞が増加している群、濾胞性T細胞と形質芽細胞の増加を伴う群(Tfh dominant群)に分けられた。中でもTfh dominant群で皮膚硬化の進行、下部消化管障害、そして指尖潰瘍が有意に他の群に比して多かった。さらにTfh dominant群では血管障害の進行例が多く、他の群よりも血管障害の進展が早いことが示された。そしてこの血管障害の進行は強皮症で起こりうるほぼすべての臓器障害が関連していた。以上、免疫フェノタイプによる細分化が強皮症の多様性の評価に有用である可能性を示した。
本研究により強皮症の免疫フェノタイプ異常と強皮症患者の細分化が示された。免疫学的異常は強皮症患者で均一ではなく、免疫フェノタイプの相違により細分化することにより、爪郭部毛細血管顕微鏡で検出した血管障害の進行や臓器障害の併発に関連するサブグループが存在することが明らかになり、そのサブグループが濾胞性T細胞が優位な免疫フェノタイプを有することが示された。このような試みによるエビデンスの蓄積は、強皮症の病態解明のみならず治療への応用、precision medicineの実現が期待される。
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