研究課題/領域番号 |
17K16231
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
感染症内科学
|
研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
吉野 友祐 帝京大学, 医学部, 病院准教授 (60624509)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | Clostridioides difficile / トキシンB / BAFF / 免疫調整 / 病原性 / B細胞活性化因子 / B細胞活性化因子(BAFF) / クロストリジウムディフィシル / 粘膜免疫 / IgA |
研究成果の概要 |
本研究により、まずC. difficile自体が腸管上皮や単球/マクロファージ系細胞からB細胞活性化因子産生を促すことはなかった。一方で、C. difficileの主な病原因子であるトキシンBはグラム陰性桿菌の鞭毛の一成分であるフラジェリンと協調し、腸管上皮細胞から効率よくCCL-20などの炎症性サイトカイン産生を促進した。また、トキシンBは単球/マクロファージ系細胞へ働きかけ、インターフェロンガンマ刺激により導かれるBAFF産生を飛躍的に亢進させる機能を有していることが分かった。トキシンBは、従来の機能である粘膜の破綻・局所炎症活性だけでなく、免疫反応を調整する機能を有することが証明された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、Clostridioides difficileの病原因子として、最も重要と考えられているトキシンBに免疫反応を活性化する機能を有していることを新たに見出した。C. difficile感染症は院内感染の一つとして知られ、重篤になれば死に至る可能性のある疾患である一方で、再発も多く、治療にしばしば難渋する。病原性についてはいまだ不明な部分も多く、その結果コントロールが難しくなっているものと考えられている。今回、トキシンBの新たな機能を見出したが、この結果はC. difficileの病原性解明の一助になるものと考えられる。
|