研究課題/領域番号 |
17K16241
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
塩浜 直 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (10737034)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | Hedgehog経路 / microRNA / 線維芽細胞 / マイクロアレイ / hedgehog signal / map3k1 / Gorlin症候群 / PTCH1 / 髄芽腫 |
研究成果の概要 |
Gorlin症候群(GS)は、Hedgehog経路の恒常的亢進により、形態異常と腫瘍形成を来す先天奇形症候群である。新規治療標的として、microRNAに着目した。GS患者及び正常対照の皮膚線維芽細胞におけるmicroRNA発現を、マイクロアレイで網羅的に解析して候補遺伝子を同定し、GS群においてmiR-196a-5pの低下、及びその標的遺伝子のMAP3K1の発現増加を見出した。細胞株ではHedgehog経路の亢進により、miR-196a-5p低下とmap3k1上昇を認め、map3k1のKnock-downにより細胞増殖は低下した。GSのmiR-196a-5p低下と腫瘍増殖の関与が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通して、Gorlin症候群(GS)患者における細胞内microRNAの発現パターンを明らかにし、Hedgehog経路がmicroRNA発現量の変化を介して、細胞増殖に関与している可能性が示唆された。GSの新規治療とHedgehog経路活性のバイオマーカーの探索に有用な知見を得ることができた。本研究で得られた知見は乳癌、髄芽腫、膵癌などのHedgehog経路亢進が関与する固形腫瘍の治療にも応用できる可能性がある。また、他疾患における経路阻害療法へも応用可能な研究手法と考える。このように、本研究は他の増殖経路が関与する先天奇形症候群や固形腫瘍の経路阻害療法への研究の広がりが期待される。
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