研究課題/領域番号 |
17K16268
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター) |
研究代表者 |
松下 悠紀 独立行政法人国立病院機構九州医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 小児科医師 (50778868)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | shank3a / 自閉スペクトラム症 / 感覚過敏 / 脳内分子シグナル / 興奮抑制バランス / ニューロン分化成熟 / 興奮性シナプス / 神経科学 / 環境 / 動物 |
研究成果の概要 |
SHANK3遺伝子は、22q13欠損症候群および自閉スペクトラム症の原因遺伝子の一つである。SHANK3遺伝子産物のうち、SHANK3aアイソフォームは最も分子量が大きく、N末端にアンキリンリピートドメイン(ARD)を有する。ARDの機能的意義を明らかにするため、免疫沈降-質量分析法を用いた網羅的探索を行った。その結果、ARDはニューロンの分化成熟に重要な分子シグナルを制御する可能性を見出した。またSHANK3aは、生後早期の興奮・抑制バランスを制御し、機能的な回路を構築する上で不可欠であると結論した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自閉スペクトラム症(ASD)罹患児は聴覚・味覚・触覚上の過敏徴候を示すことが多く、その感覚過敏は養育上大きな障壁となる。最近、Orefice らは末梢神経におけるSHANK3欠損モデルを作成し、感覚過敏に関わる分子メカニズムの一端を明らかにした(Orefice LL, Cell 2019)。しかし、このような臨床的特徴を来たす脳内メカニズムはこれまで明らかにされていない。今回の研究成果は、ASD児における感覚過敏のメカニズムを説明する上で、重要な手がかりを与えた。
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