研究課題/領域番号 |
17K16287
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所) |
研究代表者 |
長島 隆一 地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん先進治療開発研究部, 研究技師 (20783707)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | アレルギー / ILC2 / Nrf2 / 酸化ストレス / Keap1-Nrf2 / 免疫学 / アレルギー・ぜんそく |
研究成果の概要 |
異常な活性化によりアレルギーを惹起する2型自然リンパ球(ILC2)における酸化ストレスの役割を解析した。肺のILC2において、酸化ストレス除去に重要なNRF2を欠損すると細胞増殖能が高くなり、NRF2を活性化すると細胞数が減少した。この減少効果は、アレルギー治療に頻用されるステロイドとは異なる機序によるものだが、ステロイドと同等にILC2減少効果をもたらした。実際に、肺にアレルギー性炎症を誘導したマウスにNRF2活性化剤を投与すると、肺におけるILC2の減少と好酸球浸潤の軽減を認めたことから、NRF2活性化剤は喘息を含むアレルギー治療に有用である可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、小児期に懸念されるステロイド使用における問題点を克服するべく、比較的安全性の高いNRF2活性化剤に着目した。アレルギー性炎症を引き起こすILC2をステロイドと同等に減少させることから、NRF2活性化剤はステロイドに代替するアレルギー疾患制御薬として期待される。 またNRF2活性化剤は、アレルギーを惹起する活性化したILC2に有効であり、常在ILC2には無害であったことから、治療による副作用を軽減出来る可能性も考えられる。ステロイド耐性重症喘息患者に対する新規治療法としての可能性を切り開いた点で、社会的意義も高いと考えられる。
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