研究課題/領域番号 |
17K16295
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
胎児・新生児医学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 信一 東北大学, 大学病院, 助手 (30770359)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 人工子宮 / ヒツジ / 子宮内感染 / 人工羊水 / 早産児 / 人工胎盤 / 羊水炎 |
研究成果の概要 |
我々は超低出生体重児の予後の改善を目的とした人工胎盤システムをヒツジ胎仔を用いた動物実験で開発した.そこで未熟で抵抗力の弱い胎仔は,人工羊水内で増殖した微生物による菌血症や敗血症に陥りやすいことが指摘されたため,本研究では羊水の浄化システムの確立を目的とした. 人工羊水循環回路内に0.2 μm の物理的フィルターと紫外線照射を導入したが,羊水内での細菌の増殖を防ぐことは容易ではなく,未熟な早産ヒツジは敗血症を発症した.しかし翌年から6時間毎に人工羊水を入れ替えることにより,抵抗力の弱い未熟な胎仔 (妊娠103日, 平均体重1.20 kg) においても敗血症の発症を予防できることが示された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超低出生体重児の予後の改善を目的とした人工胎盤システムにおいて,人工羊水の浄化は必要不可欠である.そこで未熟な胎児においても人工羊水を入れ替えることで敗血症を予防できることが示された意義は大きい. 現在胎児の成長や発達に羊水成分の与える影響は全く解明されていない.そのため本システムを採用するのであれば,今後は人工羊水を入れ替えることで生じる成長障害に着目した解析が必要である.一方で本来の子宮内における羊水の主成分は胎児尿であり,人工子宮内においてより生理的な環境を胎児に提供するのであれば,無菌を維持できる閉鎖式人工子宮バッグやより効果的な羊水循環濾過システムの開発が望まれる.
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