研究課題
若手研究(B)
本研究は、自閉症スペクトラム障害(ASD)の発症における役割を明らかにするために、新生児黄疸に関連するUDP-グルクロン酸転移酵素(UGT1A1)遺伝子多型の発生頻度をASD児の集団と日本人の一般頻度と比較し、ASDの発症に関与しているかどうかを検討した。回収したDNAを解析した結果、UGT1A1*6、UGT1A1*28の遺伝子多型の頻度は日本人の一般頻度と変わりなく、少なくともASDの発症に新生児黄疸の発症リスクの一つであるUGT1A1遺伝子多型は関与していないことが考えられた。
本研究でASD発症におけるリスク因子としてUGT1A1遺伝子多型の有無が明らかになれば、新生児黄疸のなりやすさを評価することによって新生児黄疸の管理を適切に行うことが可能となり、ASDの発症予防につながることが期待できたが、UGT1A1遺伝子多型はASDの発症に関与していない事が明らかとなった。
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