研究課題
若手研究(B)
間葉系幹細胞(MSC)治療は、神経の保護作用や免疫調整作用をはじめとする様々な機序から、酸化ストレスを標的としたアルツハイマー病(AD)新規治療法としての可能性がある。本研究では、ADモデルマウスに対するMSC治療の効果と治療メカニズムを明らかにすることを目的とした。ADモデルマウスに対するMSC移植治療は、ミクログリアによるアミロイドβ蛋白(Aβ)の取り込みを促進させることによって脳Aβ病理を改善させる効果があり、空間記憶脳を改善させることが示された。このメカニズムにはMSC移植による脳内酸化ストレス状態の改善が関与していることが示唆された。
札幌医科大学が中心となってすでに脳梗塞や脊髄損傷などの分野で自己骨髄間葉系幹細胞の経静脈的移植の臨床応用が開始されている。本研究ではアルツハイマー病に対する間葉系幹細胞による治療メカニズムの一端を明らかにすることができたと考えられ、将来のアルツハイマー病に対する病態抑制治療としての可能性を広げることができたと考えられる。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 1件)
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