研究課題
若手研究(B)
治療抵抗性統合失調症治療薬であるクロザピンの薬理作用に関わる分子を同定するため、疾患モデルマウスの脳組織を用いて網羅的タンパク質発現解析を実施した。クロザピン特異的に作用する分子として、前頭前皮質では長期増強やインスリン反応性、側坐核では心筋炎や心筋細胞、線条体ではイノシトールリン酸代謝、海馬ではErbBシグナリングや神経栄養因子などに関わる分子が同定された。精神異常発現薬のフェンシクリジンとクロザピンの作用に共通する分子として、前頭前皮質と海馬ではシナプス小胞サイクル、側坐核では神経疾患、線条体ではプロテアソームなどに関わる分子が同定された。
統合失調症の病態やクロザピンの治療効果と副作用に関連すると示唆されるタンパク質の発現変化および関連するパスウェイが同定された。これらの分子機能の修飾により表現型に与える影響を細胞・組織・臓器・個体レベルで詳細に検討することで、既存の副作用を克服した安全性の高い新たな治療法の開発に資する。効果的かつ安全な薬物治療の提供を実現することにより、患者・家族の精神的・経済的負担を軽減し、医学・社会への還元につながると考えられる。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち国際共著 1件、 査読あり 9件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (21件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件) 備考 (2件)
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