研究課題/領域番号 |
17K16406
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
堀 輝 産業医科大学, 医学部, 講師 (50421334)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 統合失調症 / 就労 / 認知機能 / 再発 / 抗精神病薬 / 社会認知機能 / 内服アドヒアランス / 精神科リハビリテーション / 個別化医療 / 精神医学 |
研究成果の概要 |
本研究では、統合失調症患者の就労成功率をあがるために必要な要因について検討した。主な成果は以下のとおりである。(1)就労患者と非就労患者の差異:リカバリー群と非リカバリー群では、リカバリー群のほうが有意に若年例、結婚歴あり、抗精神病薬投与量が少ない、認知機能障害が軽度、抑うつ症状が軽度、社会意思決定課題に差異が認められた。(2)神経認知機能の個別化治療:神経認知機能改善には、大きなばらつきがあり、抗精神病薬投与前の入院回数、認知機能レベル、ノルアドレナリン神経機能が予測因子となりうる。(3)就労と再発の関連:再発を繰り返すと、言語性記憶、作動記憶、言語流暢性、遂行機能に影響を与える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、就労統合失調症患者と非就労患者の差異として、若年、再発回数、抗精神病薬投与量、認知機能、抑うつ症状、社会意思決定があげられることが分かった。また抗精神病薬投与によって、認知機能改善度には個別性が高く、投与前から予測できる可能性がある。さらに、再発を繰り返すことで認知機能が悪化し就労に影響を与える可能性がある。これらの知見から、統合失調症患者の長期を見据えた治療には個別性が重要であること、また抗精神病薬による認知機能改善が見込まれない症例には、リハビリテーションなどによる改善が期待される。また、発症から比較的若年のうちに長期を見据えた治療ストラテジーが必要と思われる。
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