研究課題/領域番号 |
17K16408
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
田中 智子 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 研究員 (40578986)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / 血管障害 / ミクログリア / 血液脳関門の破綻 / 空間認知記憶の障害 / Aβプラークの形成 / 脳神経疾患 / 脳・神経 / 神経科学 / 生理学 |
研究成果の概要 |
近年、発達期ストレスなどの発達期の環境要因がアルツハイマー病の発症や進行に重要であるという疫学的知見が得られている。しかしながら、発達期の環境要因がどのような潜在的変化を経て壮年期以降の病態発現につながるのかは明らかでない。我々は変異ヒト型APPノックインヘテロマウスに母子分離ストレスを与えることで、早期に脳毛細血管障害、老人斑、血液脳関門の破綻、ミクログリアの活性化、認知機能の低下が出現することを見出した。また、母子分離ストレスが惹起する変化として、最も先行して免疫機能に重要なミクログリアの形態変化とストレス応答異常を同定し、Experimental Neurologyに掲載された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
発達期ストレスがアルツハイマー病(AD)病態を促進することを実証した我々の結果は、ストレス誘発性のAD発症モデルマウスの作製につながったと考えられる。ADは老年期においても転居や入院などのストレスにより発症や症状悪化が報告されとおり、本モデルマウスはADの病態解明、予防法開発に重要である。また,本研究で初めてADモデルマウスで血管系の変化に先行してミクログリアの変化を同定できた。したがって、ミクログリアは新たな予防のターゲットになりうること、また、その変化は新たなADのバイオマーカーになりうることが示された。
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