研究課題
若手研究(B)
シミュレーションの環境設定として、PC上にGeant4-DNAをインストールし、フルモンテカルロシミュレーション、放射線照射に伴う活性酸素種の検出ができるように、C++でコードを作成した。このシミュレーション環境を用いて、実測とシミュレーションにおける活性酸素種の生成量の差、付与線量の差を評価検討した。実際のジオメトリの状況では、ナノ粒子の密度が低すぎ、活性酸素種、付与線量に差にナノ粒子の影響は認められなかった。絶対線量の測定には線量計を用い、シミュレーション内での計算と比較した。結果、実測とシミュレーションの対応付けに成功した。今後は、この係数を用いて、線量分布の計算に移りたい。
本研究では、生物学的なアプローチと物理学的なアプローチ(シミュレーション)を併用することにより、正確に腫瘍が付与される放射線の線量を同定することが可能となる。シミュレーションを用いることにより、様々な状況に対して臨機応変に対応でき、身体のありとあらゆる腫瘍が付与される実際の線量の同定が可能となる。我々は本研究課題において、放射線増感剤と放射線を併用したときの腫瘍組織が付与される実際の線量を実験室レベルで推測することに成功した。生物学的・物理学的な背景も踏まえて処方線量を決定することは、より安全かつ治療効果の高い放射線治療を患者に提供できるようになるので、倫理面から考えてもその意義が大きい。
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