研究課題/領域番号 |
17K16495
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
謝 琳 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 先進核医学基盤研究部, 主任研究員(定常) (30623558)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | TSPO / 先制医療 / 肝疾患 / PET診断 / PET診断法 |
研究成果の概要 |
本研究では、独自に発見した肝疾患の新規バイオマーカーであるTranslocator protein(18kDa)(TSPO)を起点とし、ヒト肝臓検体を対象にTSPOプローブである[18F]FEDACを用いて、肝炎から肝硬変までの肝疾患診断におけるTSPO-PETの有用性を検証した。その結果、肝疾患の進行に呼応してTSPOの誘導発現が認められ、[18F]FEDACとTSPOとの結合量が有意に上昇した。TSPOの発現及び[18F]FEDACの結合量は肝障害を示す病理スコアに高い相関を示した。従って、[18F]FEDAC-PETは肝疾患の進行を捉える診断法として有用であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに、我々は進行性脂肪肝疾患マウスに対し、発症及び病気進展の先行指標である蛋白質TSPOをバイオマーカーとして特定した上で、TSPOに特異的な分子プローブ[18F]FEDACを開発し、PETでTSPOを可視化することにより、世界で初めて脂肪肝疾患の進行度を判定できる非侵襲的なPET診断法の開発に成功した。今回の研究は、ヒト肝臓を用いたことにより、TSPO及び[18F]FEDAC-PETの有用性を明らかにすることで、肝疾患におけるTSPO-PET診断法が臨床実用化へ加速することはより一層期待される。
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