研究課題/領域番号 |
17K16525
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中西 渉 東北大学, 大学病院, 助教 (50636024)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肝細胞移植 / 移植後早期炎症反応 / 肝細胞移植後早期炎症反応 / 凝固・補体系活性化 / 凝固・補体系 / 補体系阻害 / 早期炎症反応 |
研究成果の概要 |
肝細胞移植では成績不良の原因の一つである移植後早期炎症反応が問題となっているが、本研究はこの反応を解析・検討し移植成績の向上を企図した。経門脈的肝細胞移植は、門脈血流と直接肝細胞が接し、補体系のカスケード反応が惹起され、移植細胞の大部分が破壊される。まず補体系第3因子および第5a因子を抑制したが、有意な向上は認めなかった。これらの得られた知見から、肝細胞移植後急性期では補体系が活性化すると凝固系も活性化することが知られており、補体系のみならず凝固系の反応を制御が重要であることが判明した。今後凝固系の反応を阻害する戦略でアプローチすることが、有用であると思われた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝不全に対する肝細胞移植は生着率が問題となっているが、その大きな要因は移植後早期に惹起される補体系・凝固系カスケードによるため、これを制御することが肝不全に対する治療として確立する上で大きな目標である。本研究の結果から、凝固系がより強固に関与していることが判明したため、今後の生着率向上のための戦略としては凝固系を制御する必要がある。実際の臨床では凝固機能を制御する薬剤は多種多様な製剤が使用されており、実臨床に直接還元できる知見である。また本研究で構築したラットの肝細胞移植モデルは薬剤を安全に門脈内に持続的に投与することが可能であり、今後同様の検討を行う上で有用になる。
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