研究課題
若手研究(B)
プロテオーム解析からバイオマーカーとして有望な5種類のタンパク質を同定した。次に膵頭部癌と遠位胆管癌を対象として、両疾患に対する診断精度を統計学的に解析した。その結果、膵頭部癌診断に最も精度が高かったタンパク質はKRT17で、遠位胆管癌の診断に最も精度が高かったタンパク質はPTMSだった。バイオマーカーパネルの診断精度を解析した所、膵頭癌の診断に最も有用なバイオマーカーパネルは、KRT17陽性/ANXA10陽性/TMEM109陽性を示す表現型であり、遠位胆管癌の診断に最も有用なバイオマーカーパネルはKRT17陰性/ANXA10陰性/ PTMS陽性を示す表現型であった。
タンパク質発現プロファイルを解析し、免疫組織化学的検証を経て、膵頭部癌と遠位胆管癌の診断を可能とする5種類のタンパク質を同定した。膵頭部癌の診断に有用なバイオマーカーは、単独ではKRT17であり、バイオマーカーパネルとしてはKRT17陽性/ANXA10陽性/TMEM109陽性を示す表現型であった。一方遠位胆管癌の診断に最も有用なバイオマーカーはPTMSであり、バイオマーカーパネルはKRT17陰性/ANXA10陰性/ PTMS陽性を示す表現型であった。これらのバイオマーカーは膵頭部癌と遠位胆管癌の新規鑑別診断マーカーとして有望であり、現状では鑑別困難な症例に臨床応用できる可能性がある。
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BMC Cancer
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