研究課題/領域番号 |
17K16545
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松下 克則 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (60768951)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 膵癌 / ゲムシタビン / 過酸化水素 / 副作用 |
研究成果の概要 |
活性酸素の構成要素の一つである過酸化水素は正常細胞より癌細胞で多く発現していることがわかっている。そのため、過酸化水素に応答して活性型となる改変型ゲムシタビンは、より癌細胞に選択的に作用する可能性があると考え、以下の実験を行った。 膵臓の正常細胞株と癌細胞株では、癌細胞株の方が過酸化水素を多く含んでいた。過酸化水素の量を反映して、正常細胞株では改良型ゲムシタビンの細胞増殖抑制効果が、癌細胞株に比べて軽減されていた。マウスの皮下腫瘍モデルを用いた実験では、改良型ゲムシタビンと通常型ゲムシタビンで腫瘍増殖抑制効果に差はなく、骨髄抑制は前者のほうが、軽減されていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
化学療法は、膵癌の治療において重要な位置を占めている。化学療法を効果的に行う上で、副作用の軽減は非常に重要であり、特に骨髄抑制による化学療法の中断は、患者の予後に影響をあたえる可能性がある。癌細胞に選択的に作用するゲムシタビンは、これまでにも報告があるが、今回のような過酸化水素に反応するものは、報告がされていない。 過酸化水素の高い癌細胞により選択的に作用する改良型ゲムシタビンは、抗腫瘍効果では通常型ゲムシタビンと差はなく、骨髄抑制は軽減されており、より効果的な化学療法を行う上で、今後の臨床応用が期待できると考えられる。
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