研究課題
若手研究(B)
【背景】ヒト腸管ミエロイド細胞は腸管ホメオスタシスに関わるが、クローン病を始めとした炎症性腸疾患ではサブセット毎に異なる異常活性化を示す。今回異常発生化に関与する遺伝子発現を解析することを目的に解析を行った。【方法】クローン病3症例および大腸癌4症例から腸管を採取し、フローサイトメトリー用いてCD14+CD163low、CD14-CD11c+、CD14-CD11c-の三分画を採取、RNAシークエンスを行い、GeneOntology解析を行った。【結果】正常腸管における3者間の発現パターンは異なっていた。前2者については正常例とクローン病症例での発現変動パターンが異なっていた。
少数サンプルでの研究ではあるが、ヒト腸管ミエロイド細胞のサブセット特有の発現変動パターンを明らかにした。また、各サブセットにおいて正常腸管に対してクローン病において特有の発現変動パターンを明らかにした。それぞれの発現変動のGO解析ではそれぞれの発現変動に特有にenrichされるGOを明らかにした。今後今回同定されたサブセット固有にenrichされていた病態への関与が疑われるPathwayなどの機能解析を行うことで炎症性腸疾患症例の腸管ミエロイド細胞におけるサブセット特異的な異常活性化のメカニズムが明らかになれば病態解明に繋がる可能性があり、病態に基づいた治療開発に繋がる可能性がある。
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Digestion
巻: 19: 号: 3 ページ: 1-11
10.1159/000490890