研究課題
若手研究(B)
肝癌患者の切除標本から癌部の線維芽細胞(CAF)と非癌部の線維芽細胞(NF)を分離することに成功し、発現タンパクや遺伝子の比較を行いました。CAFはNFに比べて線維芽細胞の活性タンパクやサイトカインの産生が多いことがわかりました。また、遺伝子の網羅的解析により、BMP4がそれらの発現を制御する因子の一つであり、CAFの活性化にかかわっていることをBMP4の発現制御により明らかにしました。
今回、肝細胞癌の癌関連線維芽細胞において、BMP4がその活性化や癌の悪性化に関与していることが明らかになり、新たな治療ターゲットとして意義のある発見であったと考えられます。新たな治療法として、癌細胞だけでなく線維芽細胞を制御することにより、既存の治療に加えてより高い治療効果が得られると期待されます。
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J Gastroenterol
巻: Epub ahead of print 号: 11 ページ: 1007-1018
10.1007/s00535-019-01579-5