研究課題/領域番号 |
17K16573
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
高橋 あかり 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (80457697)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | がん幹細胞 / 脱分化 / メチル化 / 腫瘍微小環境 / 大腸がん / エピジェネティクス |
研究成果の概要 |
本研究において、ヒト大腸がん幹細胞の脱分化における分子メカニズムを解析した。ヒト大腸がん株SW480から分離した非がん幹細胞は、in vitro 培養においてがん幹細胞に脱分化することは無かったが、①脱メチル化剤処理、②in vivo での腫瘍形成によりSP細胞に脱分化した。脱分化メカニズムとして幹細胞関連分子SOX2、in vivo 腫瘍微小環境として線維芽細胞を検討したが、いずれも、MP細胞を脱分化させる事は無かった。脱メチル化により発現上昇する分子群で、脱分化に直接関与する分子特定には至らなかった。非がん幹細胞がどのように脱分化を遂げるか、その分子メカニズムが課題であると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がんは、多様な細胞集団からなりたつ。多様な細胞集団の中でも造腫瘍能が高く、治療抵抗性を示すがん細胞は、「がん幹細胞」として知られる。造腫瘍能が高い為、がん幹細胞に対する有効な治療法が必要となる。がん幹細胞は非がん幹細胞に分化すると、脱分化はあまりしないとされてきた。しかしながら、今回、ヒト大腸がんにおいて脱分化する経路が存在する事を確認した。その分子メカニズムの詳細については不明であったが、①脱メチル化により発現誘導される遺伝子群、あるいは、②腫瘍微小環境における刺激、が必要であることが示唆された。今後、がん幹細胞が出来るメカニズムを解明する事により、がん幹細胞に対する治療法への基盤としたい。
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