研究課題/領域番号 |
17K16606
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
呼吸器外科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
神崎 隆 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (10779060)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 肺癌 / 化学療法 / 腫瘍微小環境 / 癌関連線維芽細胞 / PDGFR-β / 手術 / 癌関連間質細胞 / 外科 / 癌 |
研究成果の概要 |
癌関連線維芽細胞マーカーPDGF receptor-β発現と予後の関係性を検討したところ、化学療法後の切除検体においてPDGF receptor-β発現と予後不良の関係性を見出した。肺癌切除検体より分離し樹立した癌関連線維芽細胞細胞株と担癌マウスモデルを用いた実験により、化学療法中の肺癌腫瘍内の微小環境の変化を検討した。その結果肺癌において、抗癌剤治療により癌関連線維芽細胞のGas6発現が上昇し、CAF由来のGas6が癌細胞に作用しその遊走を促した。切除検体にてAxl陽性(かつstromal Gas6陽性)群は予後不良であり、化学療法が上記機序により遠隔転移を促進している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺癌は我が国の死因の首位であり、その治療成績の改善はは喫緊の課題である。肺癌の主たる治療方法の一つに化学療法があるが、抗癌剤を使い続けると癌は薬剤耐性を示し転移能を獲得することが知られており、この現象に癌間質の関与が示唆されている。今回我々は、癌関連線維芽細胞が抗癌剤治療時に癌細胞の悪性化を促す可能性を示唆する機序の一つを解明した。この結果、癌細胞そのものではなく、腫瘍微小環境を構成する細胞が治療のターゲットとなりうる可能性が示唆された。今後腫瘍微小環境をターゲットとした新規治療法の開発が期待される。
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