研究課題/領域番号 |
17K16642
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐俣 文平 京都大学, iPS細胞研究所, 研究員 (80779166)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 再生医療 / ES細胞 / iPS細胞 / 細胞移植 / 炎症 / 神経回路再生 / 脳血管障害 / 大脳皮質 |
研究成果の概要 |
成体マウスを用いて皮質傷害後の異なる時期(直後、7日間、14日間、28日間)に胎仔マウス由来皮質神経細胞の移植を行ったところ、傷害後7日目に移植した群で線条体や大脳脚、視床において神経軸索の伸長が認められた。これらの結果を基に、皮質傷害後7日目に増加する遺伝子群を調べたところ、皮質傷害直後と比べて8倍以上の増加を認めた遺伝子が414個明らかになった。さらにこの中から分泌因子24個の組換えタンパク質を作製した。胎児マウス及びヒトES細胞由来皮質神経細胞に対する効果を検証したところ、8個の分泌因子について神経軸索の伸長促進作用を確認することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでに大脳皮質細胞を用いた細胞移植実験はいくつか報告されているが、そのすべてが移植細胞の質を改善することに焦点を当てている。本研究成果は宿主脳環境の至適化によって細胞移植の治療効果を高め得るという点に特色がある。また脳環境の至適化に寄与する分泌性因子を明らかにすることができれば、細胞移植時にその候補因子を添加することによって直接的に脳環境を調整することや、その産生細胞を活性化することによって間接的に脳環境を調整することによって細胞移植の治療効果を高められる可能性がある。このように本研究成果は細胞移植治療技術の開発を広範囲でサポートできる極めて汎用性の高い技術と考えられる。
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