研究課題/領域番号 |
17K16650
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
チョードリ エマムッセレヒン 愛媛大学, 医学系研究科, 助教(特定教員) (90726803)
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研究協力者 |
田中 潤也
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | マイクログリア / 神経細胞 / アポトーシス / 活性酸素 / フローサイトメトリー / CD200 / サイトカイン / 骨髄 / Bcl-xL / マクロファージ / 脳梗塞 / IL-3 / GM-CSF / FACS / 脳血管障害学 / 神経科学 / 免疫学 |
研究成果の概要 |
ラット中大脳動脈一過性閉塞モデルに対し、翌日からIL-3とGM-CSF混合物の皮下投与を行い、脳喪失体積の減少、認知行動能力の極めて大きく改善させた。対照群の虚血辺縁部(ペナンブラ)ではマイクログリアにBcl-xL発現が見られたのに対し、IL-3とGM-CSF混合投与群では神経細胞にBcl-xLが発現し、マイクログリアでの発現は消失していた。これらの結果は、IL-3とGM-CSFが神経細胞のアポトーシスを抑制する結果、マイクログリアの貪食による神経細胞死の促進(phagoptosis)が抑制され、予後改善に至ったと結論した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、脳梗塞後の虚血辺縁部の慢性的な神経細胞死の拡大を防ぐ方法を、サイトカイン投与という形で可能になることを明らかにし、現実的な治療法を提示したことになり、医学医療上の意義は大変大きい。また、脳梗塞後の亜急性期の神経細胞死の原因はよくわかっていなかったが、神経細胞障害が引き金となってマイクログリアの活性化が生じ、そのマイクログリアは抗アポトーシス因子 Bcl-xL発現によって防がれていることを示した意義も大きい。フローサイトメトリーにおいて、CD200をターゲットとして用いれば神経細胞を分離できることを明らかにした点は、今後の研究手法の発展につながる。
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