研究課題
若手研究(B)
ヒト骨検体から採取したヒト成熟骨芽細胞を用いて、成熟骨芽細胞移植による骨折治癒促進機序の解明と新規治療法開発への応用の検討を行った。ヒト成熟骨芽細胞をラット脛骨骨折モデルに移植することで、従来より早い骨癒合を得ることができた。さらに骨折部の解析により、骨形成促進機序の解析を行っている。同時に、ドナーの基礎疾患が成熟骨芽細胞の遺伝子発現と骨形成に影響を与えるかを検討した。その結果、糖尿病を基礎疾患として保つ場合、骨形成が低下するとともに、骨芽細胞内でガン関連遺伝子の発現が亢進することがわかった。
超高齢化に伴い脆弱性骨折患者は増加の一途である。脆弱性骨折では骨癒合までの安静が必要であるが、高齢者ではこの間に筋力、移動能力が低下し寝たきりにつながる。このため、早期骨癒合を得られる治療法の開発が急務である。本研究では、ヒト成熟骨芽細胞を骨折部に移植することで従来より早く骨癒合が得られる治療法につながる基盤研究を行った。ラットでの結果を踏まえて、今後ヒトでの展開を目指す。同時に、高齢者に多い糖尿病が骨形成にどのような影響を及ぼすかも検討し、骨形成遅延の機序の一端を明らかにした。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (10件) (うち国際学会 6件)
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