研究課題/領域番号 |
17K16687
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
傍島 淳 信州大学, 医学部附属病院, 特任助教 (00770760)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2017年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 膨張黒鉛 / スキャフォルド / カーボン素材 / 生体材料 / 再生医療 |
研究成果の概要 |
本研究は膨張黒鉛の骨形成能の評価が目的である。動物実験ではコラーゲンとBMP-2に膨張黒鉛を加えたものをマウスの背部皮下に埋め込み、異所骨形成を評価したが、実験ごとにデータのばらつきが大きく、最終判断としては骨形成促進効果はないと判断した。 細胞を使った安全性と骨形成能のついての検討は膨張黒鉛の分散状態の計測から行った上で、MC3T3-E1前骨芽細胞を使っての細胞毒性、骨芽細胞の分化マーカー遺伝子の発現を評価した。結果として細胞毒性はほとんど見られないものの、骨芽細胞の分化促進効果は見られなかった。 総合的にナノサイズでないカーボン材料である膨張黒鉛自体には骨形成促進の効果は観察されなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は膨張黒鉛の新しいバイオマテリアルとしての可能性を評価することである。膨張黒鉛の骨形成能への影響に対する研究は我々がこれまでカーボン材料を生体材料として用いる研究を行ってきたからこそ行える研究であり、膨張黒鉛のin vivo、in vitroの実験を通じてカーボンナノマテリアル(CNM)で見られた骨形成に対する優位性が連通多孔質構造によって高まる可能性を検討した。 今回の膨張黒鉛の結果は我々がこれまでに同じく炭素素材であるカーボンナノチューブやカーボンファイバーによる骨形成促進効果と異なることが明らかになり、カーボンナノマテリアルの骨形成促進効果のメカニズム解明の一助となる。
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