研究課題/領域番号 |
17K16718
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
麻酔科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
村上 徹 東北大学, 大学病院, 助教 (90756248)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 神経障害性胃痛 / 動物モデル / 細胞移植 / 神経障害性痛 / 神経再生 / 疼痛管理学 |
研究成果の概要 |
細胞移植治療の効果を判定可能なモデル確立を第一に行った。坐骨神経に一定の圧力を加えたラット(クリップ群)で神経障害性痛治療薬が著明な効果を示した一方、抗炎症性鎮痛薬は無効であった。坐骨神経運動機能指数の評価では、クリップ群では1日後から2週間後まで運動機能低下を示した。障害部位と後根神経節における免疫組織化学的検討により、軸索障害と脱髄を確認した。ラットシュワン細胞を障害部位へ移植したところ当初明らかな効果を示さなかったが、より強い圧力でクリップ障害を作成したところ、細胞移植により有為な痛覚過敏の改善が認められた。 以上により、細胞移植が神経障害性痛の新たな治療法となりうることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経障害性痛は先進国で1~7%、本邦で600万人の患者が存在するとされており、著しいQOL低下が長期間持続し国家の経済にも無視できない負荷を与えていると言われている。治療は薬物療法、運動療法、神経ブロックなどが行われるが、いずれも現時点では根治的な治療法とはなっていない。本研究で確立したラット神経障害性痛モデルは、①実際の神経障害性痛の病態に近い、②体内に異物が残らないため神経障害部位に直接働きかける治療法の開発に使用可能である、という特徴があり、さらに神経再生に主要な役割を果たすシュワン細胞投与の効果が確認され始めていることから、本症候群の新たな根治的治療法の開発につながる可能性がある。
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