研究課題/領域番号 |
17K16753
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 基金 |
研究分野 |
麻酔科学
|
研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
中村 正帆 東北医科薬科大学, 医学部, 准教授 (80734318)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | ヒスタミン神経系 / 吸入麻酔薬 / ヒスタミン / ヒスタミン受容体 / 中枢神経系薬理学 / 神経科学 |
研究成果の概要 |
脳部位特異的にH1受容体が欠損したマウス(H1KO)が吸入全身麻酔薬に対してどのような感受性を示すか検討したところ、特定の脳部位においては野生型と比較して高い感受性を示す傾向があったが、統計学的に有意な差を認めなかった。神経細胞特異的H1KOとアストロサイト特異的H1KO における行動薬理学実験を実施しところ、神経細胞特異的またはアストロサイト特異的H1KOは共に吸入麻酔薬からの回復が延長した。このH1受容体による覚醒制御には、視床下部に存在するある神経核からの神経投射が関与していることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会の高齢化に伴い高齢の手術麻酔患者が増加している。術後認知機能障害は高齢患者の主要な術後合併症の一つである。本研究の結果から、吸入全身麻酔薬からの覚醒には神経細胞だけでなくアストロサイトに発現するH1受容体が関与していることが示唆された。これまでの研究でヒスタミン神経系による認知記憶機能の制御が明らかになっているので、部位特異的なアプローチだけでなく細胞特異的なH1受容体へのアプローチが、全身麻酔からの回復を促進しその後の認知記憶機能障害を予防するため研究基盤になる可能性があると考られる。
|