研究課題
若手研究(B)
本研究では、ヒアルロン酸の分子量に着目し、前立腺癌におけるヒアルロン酸発現の意義について検討した。手術標本を採集し、ヒアルロン酸を高速液体クロマトグラフィーで解析すると、分子量150Kのヒアルロン酸を中心とした分布であることが判明した。また、高リスク前立腺癌で低分子ヒアルロン酸の割合が多い可能性が示唆された。また、新規に同定されたTMEM2の発現と前立腺癌の悪性度の関連性をパラフィン切片を用いて検討したが、前立腺癌ではTMEM2は悪性度に関与していない可能性が示唆された。TMEM2ノックアウトマウスは作成が終わり、これから検討を開始する予定である。
本研究では、前立腺癌におけるヒアルロン酸の発現意義について検討した。癌の悪性化には癌とその周囲の微小環境の関与が注目されており、組織内に大量に存在するヒアルロン酸の役割は重要である。しかし、測定が容易ではないたため、その役割は未解明であった。今回、我々は組織内の分子量分とその分解酵素の発現を検討することにより、高リスク前立腺癌におけるヒアルロン酸の分子サイズと、ヒアルロン酸分解酵素の局在を検討することができた。更にノックアウトマウスが作成されたことから、今後更なるメカニズムの解明が進むことが予想され、社会的意義は大きいものと考えられる。
すべて 2018
すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件)
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