研究課題/領域番号 |
17K16795
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
池田 健一郎 広島大学, 病院(医), 病院助教 (50624863)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2018-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2017年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | エピジェネティクス / UTX / ヒストン脱メチル化酵素 / 多段階発癌 / 癌 |
研究実績の概要 |
近年、様々なヒト癌において、DNAメチル化酵素やヒストン修飾酵素など、いわゆるエピジェネティック因子の変異が報告されている。特に、膀胱癌や前立腺癌などの泌尿器科腫瘍は、ヒストンメチル化・脱メチル化酵素の変異が多いことが知られている。 UTX (ubiquitously transcribed tetratricopeptide repeatprotein X-linked)はヒストンH3K27に対する脱メチル化酵素であり、膀胱癌において約20-40%と高頻度の変異を認める。そこで我々は、膀胱癌発症におけるUTX変異の関与を個体レベルで解析する目的で、Utxコンディショナルノックアウトマウスに膀胱特異的Creを発現させるマウスを掛け合わせ、膀胱特異的Utx欠失マウス(UtxΔ/Δ)を作製した。膀胱上皮を用いたウエスタンブロットでUtxの欠失が確認されたが、長期間の観察で膀胱に腫瘍発症は認めず、Utxの単独欠損は膀胱癌発症には十分ではないと考えられた。そこで、膀胱癌においてUtx変異と最も高頻度に合併する変異遺伝子であるp53のヘテロマウスと交配し、UtxΔ/Δ, p53+/-マウスを作製した。興味あることに、UtxΔ/Δ, p53+/-マウスは上皮内癌を発症し、Utx欠失はp53変異と協調して膀胱癌発症に関与していることが示された。 我々のモデルは、膀胱癌に対する新たな多段階発癌モデルと考えられる。
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