研究課題/領域番号 |
17K16799
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
米森 雅也 鹿児島大学, 附属病院, 医員 (00758013)
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研究協力者 |
中川 昌之
榎田 英樹
吉野 裕史
Gutkind JS
野畑 二次郎
杉田 智
坂口 大
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2017年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 腎癌 / CRISPR/Cas9 / PHGDH / 低酸素誘導因子 / PHGDG / 腎細胞癌 / HIF / microRNA |
研究成果の概要 |
我々は、CRISPR/Cas9によるゲノム編集技術を用いて当科で作成したスニチニブ耐性低酸素誘導因子(HIF)ノックアウト腎癌細胞株を使用して腎癌の増殖・浸潤・転移および薬剤耐性に関わる癌シグナル経路解明を行った。その結果、HIFをノックアウトした際に、代謝の流れが解糖系からセリン合成経路に移行することを見出し、更にセリン合成経路で重要なPHGDHという遺伝子が治療標的になることを証明した。また、公共データベースを用いた腎癌の臨床統計解析で、PHGDHの遺伝子増幅群は全生存期間が有意に低下しており、初回治療時においても、その遺伝子増幅群を認める症例では治療標的となる可能性も示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
転移性腎癌の多くは分子標的治療薬に治療抵抗性を獲得し、再発・転移に至るが、低酸素誘導因子(HIF) の恒常的な活性化は腎癌の進展のみでなく、腎癌治療に一時治療として使用されているmTOR阻害剤や血管新生阻害剤の耐性獲得にも重要な役割を果たすとされている。本研究では、CRISPR/Cas9によるゲノム編集技術を用いて当科で作成したスニチニブ(マルチキナーゼ阻害剤)耐性HIFノックアウト腎癌細胞株を使用して、腎癌の増殖・浸潤・転移および薬剤耐性に関わる癌シグナル経路を解明することが出来た。本研究の成果により、転移性腎癌に対する新たな治療戦略の可能性が提案された。
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