研究課題/領域番号 |
17K16808
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
加藤 大貴 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 病院助教 (00620931)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2017年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 停留精巣 / 血液精巣関門 / 男性不妊 / セルトリ細胞 / 精子幹細胞 / ラット / Claudin11 / 発生・分化 |
研究成果の概要 |
停留精巣は泌尿器先天性疾患として最も多く、罹患率は出生時約5%にのぼる。男性不妊になることが問題であるが、原因はいまだ明らかでない。血液精巣関門は思春期に隣接するセルトリ細胞間に形成され、精子形成に必須な構造である。私たちは、停留精巣モデル動物を開発し、造精機能障害について基礎研究を進めている。今回、思春期の停留精巣では血液精巣関門の分布異常が生じ、同時に精子形成が障害されることを見出した。セルトリ細胞は精子形成の足場となり、局所でのホルモン分泌や細胞間接着の成立を介して精子形成細胞の正常な分化をサポートする。血液精巣関門をターゲットとした、男性不妊の新規治療法開発の可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
停留精巣における男性不妊の原因を解明するにあたり、これまで精子形成細胞に着眼した研究が数多く行われてきた。しかし、精子形成を支持細胞するセルトリ細胞に着目した研究は少なく、セルトリ細胞がその成立に深く関与する血液精巣関門に着目した研究はごくわずかである。本研究により、停留精巣では血液精巣関門の機能障害が生じ、精子形成に悪影響を与える可能性が示唆された。不妊治療という観点から、精子の源となる精子形成細胞を操作することは、倫理的に問題となる。一方、精子形成の足場となるセルトリ細胞を誘導して精子形成細胞の分化を促すことができれば、生命倫理的問題も克服できる男性不妊の新規治療法につながる可能性がある。
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