研究課題/領域番号 |
17K16812
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
荻原 広一郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (30626677)
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研究協力者 |
菊地 栄次
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2017年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 膀胱癌 / 癌幹細胞 / CD44 / sulfasalazine / シスプラチン / 膀胱内注入療法 / 癌 / 細胞・組織 / 発現制御 / トランスレーショナルリサーチ / 薬剤反応性 |
研究成果の概要 |
臨床組織切片を用いた免疫染色で癌幹細胞マーカーであるCD44vの発現と生命予後の関係を評価したところ、筋層浸潤性膀胱癌ではCD44vの発現は独立した予後不良因子であった。次に癌幹細胞の制御可能な薬剤であるsulfasalazineを用いて検討を行った。膀胱癌細胞株にsulfasalazineを投与すると濃度依存的な抗腫瘍効果を認め、シスプラチンとの併用でその効果が増強された。最後にマウス膀胱癌同所性モデル及び異所性肺転移モデルを使用した実験でも、in vitro同様sulfasalazineの抗腫瘍効果とシスプラチン増強効果をそれぞれ認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において癌幹細胞マーカーであるCD44vの発現が膀胱癌の独立した予後因子であることを示し、そのCD44vに関連した治療抵抗性膀胱癌に対する新規治療としてsulfasalazineを用いた治療の確立が可能であることが示唆された。 癌幹細胞は膀胱癌だけでなく、消化器癌をはじめとする多くの癌に存在している。本研究の成果は癌研究に及ぼす波及効果はもちろんのこと、他疾患における新規治療の新たな切り口となり得るため、その波及効果は非常に大きいと推測される。
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