研究課題/領域番号 |
17K16841
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
山田 靖 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 助教 (60646652)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2017年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | C2GnT1 / 卵巣癌 / O-グリカン鎖 / 遊走能 / 浸潤能 / Oグリカン鎖 / 明細胞癌 / 粘液性癌 / 婦人科腫瘍学 |
研究成果の概要 |
本研究ではO-グリカン鎖のcore2分枝構造を形成するcore 2 β1-6 N-acetylglucosaminyl transferase 1 (C2GnT1)の卵巣癌細胞における発現と機能について検討した。卵巣癌組織のC2GnT1発現は治療抵抗性である明細胞癌や粘液性癌で強い傾向を認めた。細胞機能においてはC2GnT1高発現により、複数の卵巣癌細胞株で増殖能の亢進を認めた。また遊走能、浸潤能についても、複数の細胞株で機能亢進を認めた。これらの結果から、C2GnT1は卵巣癌においても悪性度上昇に関与しており、新規治療標的分子として有望であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで行われてきた卵巣癌の発癌・進展のメカニズムに関する研究は遺伝子産物である蛋白を中心になされており、糖鎖に関する研究は非常に少ない。しかし、細胞表面の糖鎖は免疫応答などで細胞同士の相互作用や接着にも実際に深く関与をしている分子であり、その構造や発現の違いで細胞機能が異なることが考えられる。本研究ではO-グリカン鎖のcore2分枝構造を形成するC2GnT1に注目しており、形成される糖鎖の構造や機能が解明できれば、これまでの蛋白をターゲットとする分子標的治療とは異なる機序での新たな治療法開発の基盤を開拓する可能性があると考えられる。
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