研究課題/領域番号 |
17K16869
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 基金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
村上 功 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (70445237)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2017年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 低リスク型ヒトパピローマウイルス / 高リスク型ヒトパピローマウイルス / E1遺伝子 / 生活環 / E1 / E6 / E7 / p53 / K10 / MCM / HPV / 初期遺伝子 / 抗ウィルス薬 |
研究成果の概要 |
episomal HPVが恒常的に発現しているNIKS細胞の作成に世界で初めて成功した。これらNIKSを用い、HPV初期遺伝子と複製の関連を検討するため7days assayを行った。 HPV11とHPV16共にNIKSがconfluenceに達するまでゲノムコピー数は維持された。confluence後ではHPV16のゲノムコピー数は上昇したのに対し,HPV11は低下した。またE1を欠損させたHPV11とHPV16をNIKSに遺伝子導入し、7-days assayを行ったところHPV11、HPV16ともに宿主細胞の密度依存性にE1依存性の複製からE1非依存性の複製へ移行していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果よりHPVは、宿主細胞の分化に伴いE1非依存性の複製からE1依存性の複製に移行していると考えられた。今までの研究によりHPVはE1依存性に維持複製されていると考えられていたが、今回の結果より基底細胞内での維持にはE1が不要であることが示唆された。 これらの結果はHPVにおける今までの概念を覆す結果と言える。今回確立した細胞株と実験手法を用いた初期遺伝子群の発現解析は、HPVのlife cycleの包括的な理解、さらにはHPV感染とそれに続いて起こるウイルス遺伝子発現の制御につながることが期待される。この実験系を用いてさらなる研究が可能であり、新たな知見が発見されることが期待される。
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